権力の頂点に上りつめた人が考えることは、永久に権力の座を持ち続けることだ。しかしながら、人間の寿命には限度がある。そこで、自分と血の繋がりのある者に継承させたくなる。
権力継承では、皇族、王族、貴族などの利害が対立する人々が介入して、複雑な問題を発生させた。巻き添えを食い、多くの尊い命が失われたことが歴史に記されている。
支那では、数千年の昔から『永遠の命』を探し続けてきた。『永遠の命』を支那では『不老不死』という。長生きしても、老いて寝たきりになっては意味がない。『不老不死』の薬を求めるために、皇帝は自分が持てる富を惜しげもなく散じた。
特に始皇帝が『不老不死』の薬を求めるために、徐福を東方に派遣した話が有名だ。支那では『不老不死』のお手本がある。それは、仙人だ。仙人は、『永遠の命』を持つ超人である。蓬莱山/ほうらいさん、という山に住んでいると信じられていた。